箒の夢 (2021年2月)

夢をみた。

女性たちが、大きなたいまつのようなものを、山車みたいに運んで道を進んでいる。歌いながら。柄の先頭の所に油断するとすぐ、法被を着てにやにや笑っている年配の男性がどっかり跨っている。それをはたき落としはたき落とし。

女性たちの数は増えていく。運んでいるたいまつのようなものは大きくなっていく。夢の中で私の視点が上がり、たいまつのようなものが箒であったことに気づく。

上空に催涙弾が発射される。地面に伏せた女性たちの頭上からデマの煙幕が降り注ぐ。

やがて煙が晴れ、女の子が顔を上げて、傍らで伏せたままの母親に何か言おうとする。

「お母さん……」

そこで目が覚めた。

(2021/2/7)

 

 

《解説》

2021年2月3日、東京オリンピックパラリンピック大会組織委員会森喜朗会長(83、元首相)がJOC臨時評議員会で「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」と発言した。

4日の釈明会見で森は「皆さんが、邪魔だと言われれば、老害、粗大ごみになったのかもしれないから、そうしたら掃いてもらえればいいんじゃないですか」と辞任を否定した。

その数日後に見た夢。

 

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