親
むかし身内の披露宴だか結婚披露パーティーだかがあって、大学生だった妹と、なぜか妹の当時付き合ってた人(大学の友だち)も出席した。 会場で妹が結構かさばる紙袋に入ったもの(引出物の類いではなく何か貸そうとしたか返そうとしたか)を渡そうとしたら、妹…
(この雑文を最後まで読んでもいい話で終わったりしないから、いい話が読みたい人は読まない方がいい) 保護者が子どもに暴力をふるうことを世間では「体罰」と呼んでいるので、標記ではその語を用いたけど、親の側の動機は腹いせまたは嗜虐であって、冷静に子…
忘れていたがあれは暮れの、おそらく大晦日だった。 母親が私と妹を連れて家出したときのことだ。私は2日めくらいに家に帰るよう言われ、妹はそのあとも連れていってもらえたから、たぶん私は小学生で、妹は幼稚園。ということは母親は30代だったと思われる…
18歳くらいで家を出て、いちど戻ってそのあと25歳くらいでまた家を出て、以来1度もホームシックになったことはないと私は人に言ってきて、それは嘘ではないのだけれども、出てきた家のことや、もういない人たちのことはあまり考えないようにしてきたのは、た…
母親は私が物心ついてからずっと「子どもがいるから離婚できない」と言い続けて、離婚しないのを子どものせいにしていた。しかし、ふと見るとそんなに遅くもない時間から父親のふとんに潜り込んでたりもしたので、私はその発言は信用できないと思った。 私と…
もうひとつ父親の暴言を思い出した。 祖父(母の父)の通夜が祖父の家で行われる前、8畳2間ぶち抜きくらいのスペースに親戚が何十人も集まり、なんとなく雑談していた。 私は父親の近くに座っていて、父親が伯父に、なんの話をしていたか知らないが、突然「母…
赴任先に親と妹が遊びにきたことがあった。 その街は町外れにちょっとした観光名所になっている山がある。妹の運転する車で皆を夕食に案内する前に、そこに寄って綺麗な夜景を見せ、その街で私の好きな場所だと教えた。 車に戻り、市街まで下りる間、父親は…
「船に乗ったら休みが減っちゃうのに」 そう文句を言う妹と同乗したタクシーで、到着したのはタカマツ港だった。 車から降りると、薄い海霧に沈む港にフェリーが停泊し、母親が立っていた。 私はとっさに鞄の外ポケットをさぐり、母親に「財布を忘れた。家に…
中野の私の家に両親が来たことがあって 帰り道で母が子どものころ住んでいた場所を父に教えたらしいのだが 私はついて行かなかったのでどこだったのかわからないままになった 新井薬師の近くだったらしい 新井薬師の境内で遊んだらしい それでしばらくして母…